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「リボンの騎士」と「宝塚歌劇」

宝塚大劇場の入り口

手塚治虫先生が青年時代をおくったのが、「宝塚大劇場」のある兵庫県宝塚市。

ご近所に元タカラジェンヌ天津乙女さんが住んでらしたそうです。

先生の母上も「宝塚」の大ファンでいらしたそうで、そのせいか、先生もチケットを並んでかってまで観劇に通われたとか。

「リボンの騎士」が宝塚という舞台をモデルに描かれたのはあまりにも有名です。

物語の主人公「サファイヤ」もモデルは宝塚スターの淡島千景さん。この方は娘役さんだったのですが、いちどだけ舞台で男役をされ、

それを見ていた手塚先生が「サファイヤ」創造されたそうです。

「宝塚歌劇団」では生徒さんたちは基本的に「男役」と「娘役」にわかれております。

が、作品やショー、レビューによって、娘役が男役を演じることがあります。(むろん稀にその逆も。)

現在すっかり宝塚歌劇に魅せられた私も、ときおり、この「入れ替わり」を見ると「どきどき」してしまうのです。

何故宝塚で舞台化されないの?

これについては、「あまりにも『宝塚的設定過ぎる』」とか、いろいろ言われていますが、

 

1.主人公サファイヤの設定の複雑さ

『リボンの騎士』の主人公サファイヤは『ベルサイユのばら』主人公オスカルと比べるともう少し複雑な設定なのではないでしょうか。

◎サファイヤ=女だけど男でなくてはならず、途中男になったはずが、また女、この入れ替わりが、原作だととても激しいのです。

◎オスカル=男のなりをしているが、あくまで女性。

これを舞台でやると観客にその細かな設定が伝わりにくいかもしれません。

 

2.チンクの存在

問題はあの小ささ。『宝塚』では子役は使えないので、チンクをどうするか、が問題なのでは?

実はこの件に関しては、次のことを知ってから、ある程度自分の中で解決したように思います。

手塚先生の奥様の談ですが、もとタカラジェンヌの音羽信子さんが当時、舞台「真夏の夜の夢」のなかで妖精パックを演じたと

き、その緑色の衣装と、妖精の動きに「チンク」を感じたそうです。

私個人としては「チンク」が小さすぎて「大人の女性達が演じる世界」では舞台化が難しい原因のひとつなのではないかと思っていま

した。が、なんとその「小さなチンク」も宝塚歌劇団の舞台を手塚先生がご覧になって生まれたキャラだったのかもしれません。

きっと難しいのでしょう・・・とはいえ、やはり本場、宝塚歌劇団での『リボンの騎士』舞台化を願わずにはおれません。

 

管理者個人的な希望

今、舞台化するとしたら、大劇場や東京の劇場より、バウや日本青年館などの公演でやるといいかもしれませんね。

もしくは『シンデレラ』のようにコマ劇場でタカラジェンヌOGと現役生徒さんの公演なども素敵かも。

 

 

参考文献:「ガラスの地球をすくえ」

「リボンの騎士」あとがき

「手塚治虫キャラクター図鑑」

このページ文章の無断転用はご遠慮ください。 『リボンの騎士』の著作権は虫プロ、手塚プロにございます。

 

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